令和2年度 学校経営について

令和2年度 川西町立吉島小学校教育実践基本計画

 

はじめに

◯ 本校は今年度創立123周年を迎える歴史と伝統のある地区に根ざした学校であり、これまで各界で活躍する約4,800名の卒業生を送り出している。地域の方々から愛される、地域の誇りの学校である。

◯ また、平成27年からはコミュニティスクールとして、学校を取り巻く様々な課題等に対し、学校のみの視点ではなく、地域の各方面で中心となりリードしている方々や、実際子どもを登校させている保護者の方々等、全方向から知恵を出し合い、吉島地区の学校として、よりよい学校を目指し運営してきている。まさしく吉島地区のおらだの学校になっている。

◯ 本年度から本格実施となる新学習指導要領の柱の一つに「社会に開かれた教育課程」の編成がある。本校では、学校と地域を結びつける地域コーディネーターを中心に、令和元年度は延べ258名の方々から授業や環境整備で協力いただいた。また、本校児童の約8割が通う児童クラブ「きらり」とも、常に情報を交換し、共有することにより、子どもたちの健全育成に関することはもちろん、悪天候のための下校やインフルエンザ等における生命に関わる安全・安心な面についても、足並みを揃えた速やかな対応ができている。

◯ 一方、学校を取り巻く一般社会は「Society5.0」「5G」「AI」など高度情報化が進み、アップグレードされた次の段階を迎えている。そして、自然環境においては「地球温暖化」が一気の表面化したような異常気象が世界各地で起きている。さらに日本では、東京への一極集中と少子高齢化による、地方の過疎化が加速している。川西町、吉島地区も例外ではない。

◯ そして今、新型コロナウイルスの感染が全世界を巻き込むパンデミック(世界的感染)の状態となった。グローバル化が進展した世界であるからこそ、瞬間的に広がりをみせる負の面が大きく見えている。急激な株価暴落など、経済面ではリーマンショックを超える世界的な不況となるのではとないかと不安な世論が広がっている。まさしく、予測不可能な、不安定な時代に突入すると思われる。

 

◯ しかしながら、吉島小の子どもたちには、上で述べたような様々な問題、不安を抱える不透明で予測不可能な次代を生き抜き、さらにはその問題解決のために働ける人間として“必要な力”の礎を築く教育を進めていきたい。

 

◯ その“必要な力”を次の3つに集約、設定し、計画を策定する。

 

〇 豊かな人間性 

〇 コミュニケーション力 

〇 問題解決力 

 

以上のことを踏まえ、本年度はさらに「人とのかかわり」から学び、「課題発見」「課題追及」の年としていきたい。また、子どもたち自らが、自らの意思で動き、考え、学ぶという主体性を呼び起こす年としたい。

 

1 本校の存在理由・使命(ミッション)

吉島から日本国内及び地球規模で抱えている問題を解決できる人間を育成するための、礎を築く。 (「永久に栄えゆく」活力ある吉島地区の担い手として、優しさと強さをもった、賢い人間を育成する)

 

2 本校の教育目標(ビジョン)

吉島を愛し、次代を担う“明るく・賢く・逞しい”子どもの育成

(吉島を愛し、次代を担う“あかるく・かしこく・たくましい”子どもの育成)

 

3 目指す子どもたちの姿(ビジョン)

    吉島愛(よしじまあい)

     よ よく食べ、よく遊び、よく寝る子どもたち

     し 失敗を恐れず挑戦する子どもたち

     じ 自分から動き、考え

     ま 学ぶことを楽しむ子どもたち

     あ あったかく、思いやりのある子どもたち

     い いつも笑顔で大きなあいさつをする子どもたち

4 目指す教職員の指導する姿(バリュー・価値判断)

・子どもたちの良さを認め、ほめて伸ばす        【自尊感情を高める】

・学びたくなる、やりたくなる仕掛けを仕組む   【おもしろい授業をつくる】

・挑戦したことを評価する(取り組みの過程を評価) 【チャレンジ精神を育てる】

 

5 今年度の指導の重点

○ 子どもたちの主体性を呼び起こす「 やる気スイッチオン! 」

※すべての実践の中核に、この重点のエキスが組み込まれている。

 

6 特に重点を踏まえた取り組みとして(案)

○日々の生活では

 ・わかる授業 理解することから定着へ         (わかる→面白い→自ら学ぶ→面白い)

 ・教え合い・学び合いの学習   (教えることにより定着→仲間の良さ→自分もなりたい)

 ・課題解決型・探究型の学習                 (内発的な知的好奇心を最大限引き出す)

○行事では

 ・子どもたちが作り上げる吉島小大運動会          (みんなで考え、提案、採決する)

 ・運動が苦手な子どもも楽しめる大会・競技             (活躍の場、認められる場)

 ・創立を祝う会と学習発表会をマッチング               (みんなで祝う吉島小の日)

 ・自分の記録に挑戦する水泳記録会やマラソン大会             (成長を実感する)

○その他

 ・様々な「人」から学ぶ場を設定 → 地域の先生(地域ボランティア)

                   各分野で活躍している方々 等

 ・総合学習 → 吉島を学ぶ・吉島から学ぶ

 ・英語活用の場面設定

 ・人として魅力ある教師集団                      (人は好きな人からしか学ばない)

 

7 他機関等との連携

○家庭との連携

・家庭学習の充実

 継続は力なりであり、家庭学習は授業等で学んだことを定着させ、さらに発展するためには欠かせないもの。中学校との連携を図り、学習充実期間の意識付けもちろんのこと、日ごろからの習慣化を図る。

・ネット(SNS)等の使い方の確認

 子どもがSNS等に関連した犯罪に巻き込まれるという事件が後を絶たない状況。各家庭での親子の話し合いを設け、子どもを犯罪から守るという意識と行動を進める。ライン外し等のいじめやネットゲーム依存などから守る取り組みを進める。

○地域との連携

・キラリよしじまネットワーク

 わんぱくキッズ等の事業への協力。プール等の施設管理運営について、教育委員会の指導の下、試行へ進める。また、学力向上のための施策について、協力していく。

・児童クラブきらり

 子どもの情報共有を密に進める。子どもの様々な場面で見せる顔や言動を共有し、より心身ともに健康な子どもたちの育成を進める。

・よしじまっ子見守り隊、子ども110番 等

・地域ボランティア

 地域の人材こそ宝の山。この宝の山を開拓し、様々な地域の方々から学び、多角的、多面的に考えられる思考力、判断力を育成していく。

 

おわりに

◯ 本計画期間は令和2年度、3年度の2か年と考えている。取り組む切り口としての重点を一点に絞り込み、より実効性のある一点集中から全面展開へと進めていきたいと考えている。したがって、今年度の取り組みで、子どもたちの姿に主体的なエネルギーが満ちてくれば、令和3年度は次のステージへと重点をレベルアップしたいと考えている。

◯ 次のステージは、具体的に「問題解決」「課題解決」に取り組ませ、その解決のための計画立案から実行、評価、成果・課題の共有のための情報発信へと進めたい。

◯ そのためには、より強固な関係を家庭や地域の方々と結んでいくことが重要であると考えている。それは、学校運営協議会を核として、学校の教職員を含め、地域ぐるみで「目指す子どもの姿」の具現化を図る取り組みを推し進めることにより、より「明るく、賢く、逞しい」子どもの姿がいたるところで見られるようになることである。

◯ さらに、そのような姿の子どもたちがほめられ、認められ、さらに育つというプラスの螺旋に乗っていく「人間を育てる場・吉島」となること、と思っているのだ。

◯ そして今。新型コロナウイルスは、戦後に築いてきた日本人の価値観そのものを問うてきた。それは教育分野ばかりでなく、様々な課題に通底しているものであり、吉島地区の目の前にある課題でもある。その解決に働ける人物を輩出したいと考えている。